【防災知恵袋】火災発生時、身の安全を守る行動を総ざらい

慌てないための防災

火災に遭った時、先ず初めに考えることは身の安全、もしくは消火しなくてはと考えるのではないでしょうか。

火災の状況を確認して、避難か消火を考えて判断しますが、
そのときの心理状態によっては、避難の仕方や判断そのものを間違えてしまうことがあります。

この記事では火災発生時にとる行動にフォーカスした内容になっています。

実際に火災に遭遇した場合を考えると、
先ずは消火しなくてはいけないのか、早く避難するべきなか、屋外に出られない場合、どこに避難すればいいか?

などなど判断に迷いそうですよね。

そこでいくつかある身の安全を守る行動をまとめてみました。

その場の環境や火災状況に適した判断に役立つ内容になります。

一度被災した場合を考えてみてもらえれば、いざといったときに迅速に行動できます。

この記事を参考にして、イメージして頂ければ幸いです。

参考資料

火災の出火場所で違う消化方法

初期の消化方法3つを紹介します。

ガスコンロからの出火

火元に直接水をかけると、油が飛び散るなどして火災がひどくなる恐れがあります。

消火器での消火がベストですが、ない場合は水で濡らした大きめのタオルやシーツを手前からかけます。空気が遮断され、消火できます。

そのような場合に備えて、浴槽に残り湯を溜めておくと使うことが出来ます。

コンセントからの出火

出火しているコンセントにいきなり水をかけると、感電する危険性があります。

まずはブレーカーを落とし、電気を遮断してから消火器で消火します。

消火器がない場合は水で消火します。

  1. 安全ピンを抜く
    消火位置を決めたら安全ピンを抜く。
    炎の高さの2〜3倍を目安にした距離まで近づく。
  2. ホースの先端を握る
    ホースの先端をしっかり握って、炎ではなく火元にホースを向ける。
  3. 放射する
    ホースを火元に向けたまま、
    レバーを強く握って火元を掃くように放射する。

いざという時は、出口を背にして、すぐ逃げられるように消火器を使いましょう

火災発生時の行動

火災発生時は身の安全が第一

まずは大声周囲に知らせます。

「火事だ!」と大声で周囲に知らせるとともに、
119番通報してもらうようにお願いしましょう。

3分以上の消化は危険

初期消火が無理ならすぐ逃げましょう

初期消火で3分ほど消火しても、火がおさまる気配がなかったら、消火をやめて避難しましょう。

天井まで火が燃え上がったら場合、手に負えなくなってしまいます。

避難する際は燃えている部屋のドアを閉めておきましょう。
延焼を防ぐことができます。

火災での死因は煙による一酸化炭素中毒や室息も多いです。

火災発生時の煙は一気に上昇し、
天井にぶつかり横方向に広がります。
さらに壁にぶつかると下方向に滞留します。

煙に含まれている有毒ガスを吸わずに避難することが重要です。

姿勢を低くして逃げる

煙や炎はまず上に行きます。
床の低いところに空気が残っているので、姿勢を低くして避難しましょう。

そのとき煙を吸わないようにハンカチやタオルなどでロや鼻をしっかり覆っておきましょう。

「ハンカチやタオルを水で漏らして、鼻と口を覆うといい」という声もありますが、実は漏らしても、防煙効果が上がるわけではありません。

むしろ、息苦しさを感じやすくなることも。

漏らす時間があるなら、一刻も早く逃げることを優先しましょう。

火災の場合は、窓から避難も考える

下からの火災で階段が使えず、上の階から地上に降りられないことがあります。

そんな時は、窓やベランダからの避難も考える必要があります。

ぶら下がり避難(2階限定)

2階限定になりますが、窓枠などにぶら下がり足を伸ばしてから手を離すという避難もあります。

避難器具が見当たらない場合は、窓から避難できます。

可能なら布団やクッション、ソファーなどを先に投げ下ろして、着地場所からの衝撃を緩和しておくことも良いです。

ただし、ぶら下がって地上との距離を縮めることで衝撃がやわらぐので、
ジャンプしたり、2階より高い場所からのぶら下がり避難はやめましょう。

窓のサバイバルポジション

避難が難しい場合は、窓の外に上半身を乗り出し「」の字に腰を曲げ、
窓の下の空気を吸うとともに大声で助けを求める

もし着衣に火が燃え移ってしまった場合

ストップ、ドロップ&ロール」という言葉があります。

  1. 先ずは慌てずその場に立ち止まる
  2. その場に倒れて、燃えている箇所と地面を接触させる。
  3. 顔を火傷しないように手で覆い、左右に転がる

YouTubeで分かりやすい動画あったので、もしよければ見てみてください。
あそんで おぼえる かさいよぼう~とまって たおれて ころがって

火災からの避難行動一覧

様々な状況が考えられますが、主な避難行動の一覧になります。

冷静な避難行動
  • 階段(避難経路)の煙の状態を確認する
  • 階段室の扉などは、避難の際に閉めておく
  • 早期に外気に面した窓を開けておく
  • 姿勢を低くし、煙の下の空気層で息を止めずに、浅めの呼吸をしながら避難
  • タオル、服等で口と鼻を覆う
  • 避難の際は走らない
  • 煙が天井の付近にあるうちに避難
窓、ベランダなどから屋外へ逃れる手段
  • 窓、ベランダ等からの避難器具を使用した避難
  • ベランダや窓から地上へのぶら下がり避難(2 階に限る)
  • 身を低くして、煙などを避け、ベランダで助けを待つ(一時避難)
  • 窓やベランダ付近の 庇(ひさし)の上部や、隣の建物の屋根、雨樋を使用して地上などへの避難
  • シーツやひも状の物を避難ロープの代用品に用いて地上等への避難
一時的に避難できる場所の確保
  • 一時避難スペース(被害を受けていない部屋など)に到着後、
    煙の侵入を防ぐための目張りを行う(ドアと壁体の隙間、鍵穴等)
  • 一時避難スペースでの救助待機(助けを求める
  • 窓でのサバイバルポジション(窓から上体を出し「くの字」)
避難後の命を守る行動
  • 避難後は、決して建物内に戻らない
  • 119番通報状況の確認
  • 全避難者の人数確認
  • 屋外から避難者への支援(救助、消火等)を可能な限り行う
  • 負傷者への応急手当の実施

火災発生時の対処法を簡単に

  • 消化方法について、水で消化して被害を拡大してしまう場合があります。
    消火器を使いましょう。
  • 火災に遭ったときは身の安全が第一で、3分以上の消火は危険です。
  • 1階に下りられない状況なら、窓からの避難も考えておくことも大事。
  • 屋外に逃げるやり方や、避難した後にとる行動も覚えておくと役立ちます。

火災状況によって対策は異なります。

どうしても同じ被害状況とは限らないので、確実な安全を確保することは難しくなってしまいます。

ですが、今回の記事で、そのとき、その場所で火災に遭った場合に、判断基準となる内容をまとめています。

いざという時のために参考にして頂ければと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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